足計測データと既製靴サイズ表示との整合性の問題

まず「整合性」の意味は「きちんと合っているさま」という意味のコトバです。

「足に靴を合わせる」オーダーメイドとセルフメイドは、足と靴との整合性がありますが、靴が日常履きになって「靴に足を合わせる」既製靴は、規定できない足を規定にもとずいてつくらなければならないジレンマは理解できますが、足と靴のあいだの整合性問題は、この方70年、なおざりにされ、ますます社会問題していくのは必至であり、このコトは問題化しなければなりません。

既製靴は、JISコード(日本工業規格、2019/5・30、日本産業靴規格JISに変更公布)に準じて製造されるコトになっています。 足計測は、手計測にしても、3Dスキャン計測にしても、かなりの精度でデータ化できますが、既製靴のデータは、大方は、足長表示と、あっても足囲記号表示だけで、さらにJIS規格とは別に独自の規格をうちだす製造元や販売元もあり、足計測を心意をこめてコレクティング(データ化、情報化)したトコロで、そのデータと既製靴との整合性は、まったくありません。

その足計測データを、JIS規格表と照合して「あなたの靴サイズは足長は23,0cmで足囲はBです」といわれたトコロで、そんな靴は市場にあるわけはなく、こんなフィックションをいつまでつづけるのでしよう・・・
この現場でのリアリティを、シューフィッティングの技能を司る人たちは、どううけとめているのでしょう。 現場で詳細な足計測データをとったトコロで,既製靴のデータがブラックボックスですから、フィッティング調整は、問診、視診、触診、をしながら経験知で、およそのおり合いをつけているのが、フィッティングの技能限界でしょう。 詳細な足計測は、履く人にとって、自分の足を「足を知る」には意味あるコトとは思いますが JIS規格と足の計測足データとの照合は学術的ではありません。

靴に足入れしたときのフィッティングが適正かをみる部位を「3部位支持」といって・・・
足囲部位
甲部位
踵部位
この3つの部位が履く人にとって適正でなければなりません。

靴を「歩く合理にかなった靴」とするか、そんなコトよりも・・・
階級優位性(スピリオーリティー = superiority)
性的(セクシュアリティ= Sexuality)、
見栄、気取り(スノップsnob 俗世))など、
世俗的な優越の属性につけこまれた靴を「魅せる靴」と2分すると・・・
歩くときに、しっかり靴が足についてくるのは、3部位支持が適正な靴であり、
魅せる靴は、往々にして3部位支持のが欠けている靴というコトになります。

足計測データと既製靴との整合性をつけるには、その既製靴の木型の
足入れ足長と実寸
足囲
足幅(外寸でなくの底面の幅、外寸は足囲に含まれる)
踵幅(接地面と外寸)踵の角度 (ヒールトップとヒールボイントの差)
の計測値のデータ表示があれば、手計測にしろ3Dスキャン計測にしろ足の計測データーと照合して、どの部位をどの程度フィッテング調整すればいいか、メソッドとして体系化ができ、シュー フィッティクグの技能と補助材の開発は大幅に進展するはずです。

既製靴製造元にとっては、木型データは企業秘密といいのがれが常套ですが、シュー フィッティングのための 部位の数値データは、秘密でもなんでもありませんね・・・秘密にしたいのは木型の形状でしようが、楽屋話になりますが、木型屋には持ち込まれた他社の売れている靴の現物が山のように積まれている「コレと同じ木型をつくれ」というワケで、あっというまに、市場に氾濫してしまうです。

足と靴のいいかかわりは、学術的にも足と靴の整合性がなければならなく、整合性を最適化するシステムが、靴を介して足のリアルに向き合い、分かち合うコミュニティ マーケティングこそ、これから生きのびる、かなり確かな方位となるでしょう。それだけに、足計測データと既製靴データとの整合をつけるコトが喫緊の問題なのです。

なので、既製靴木型のデータ開示(加工食品ように)は、社会的問題でもあり、この問題をどうつけるか、既製靴製造元であるる東都製靴工業協同組合、全日本革靴工業協同組合連合会に回答をもとめる申請をするつもりです・・・

個別ですが、すでに足と靴の整合性を最適化するシステム運用がはじまっています・・・

「ZOZOMAT」の仕組にみるように、靴種、足長別に、その靴と足のフィッティングの度合いが「%」で表示されていますが、足の3D計測データと木型の3Dデータを照合しても、あくまで近似値であって、フィッティング調整には、人の手をかりなければなりません。
このテクノロジーは説得力がありきすが、まだ足の定量データの域で、触診という定性データは、まだ人の手を経なければなりません。
とくに足の硬柔度はフィッティングにとっての重要課題(数値化する数式あり)です。

また、2020/0327の朝日新聞・夕刊に、伊勢丹新宿店メンズ館靴売り場の広告が掲載されていた。ヘッドコピーは・・・ 「Your FIT 365 1SETAN MEN’S」が靴選びを変える。3D計測で快適に履ける一足に出合う この春、伊勢丹新宿店メンズ館で、自分の足型と靴の木型の3Dデータからフィットする一足を導き出す無料サービス「Your FIT 365 1SETAN MEN’S」がスタートした・・・とあり、導入された3D計測機に加えてメーカーの木型を3Dデータ化し「かってない精度でフィットする靴を提案」でしめています。
ユーザーの足情報を管理し系列化するコミュニティ マーケティングの実践にふみだしています。

「moge note」で、2回にわたり、靴の木型データを開示するように提言していますが、この問題のいちばん近いトコロにいるシュー フィッティングを実務とする人たちの反応の鈍さが不思議でなりません。
今、靴(靴製造 = 靴職人)は技能至上主義だけでは存在理由はなく、フツト フィッティングの調整(静的評価)、さらに歩行時のバランス調整(動的評価)する補完技法を含めた3位1体が整序していなければ「靴とはいえない」と靴の概念を、新たにしなければ、これからのより善く生きるための道は閉ざされたままでしょう。

 

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