ラスト一考

この木型は、1973年「moge」冠し既製靴市場に参入するときのウーメンンズのベーシック ラスト、サイズ23cmでです。いまから47年前です。
サイズ23,0cm表示ですが、接地足底長も、表示と同じく実寸23,0cmです。この頃の女モノは、捨寸がまったくないサイズ表示と実寸が同じでした。
少なくても捨寸10mmつけて接地足底長24,0cmにするように懇願しても拒否一点張り聞く耳をもたない、そういう時代がありました。言い分は・・・
「婦人靴、いかに足を小さく見せなければ売れないょ」。この言い回しが、いまだに女モノの靴にとって外せないのです。ですから70〜80歳にかけての女性の靴による足の変形、足と身体疾患の第一世代と云うコトができます。
婦人靴の問題は多々ありますが「小さく、華奢に魅せる」ジェンダ ーが、婦人靴のもっとも深い問題だと意識しなければならないと思います。
また、欧州では、木型は資産ですが、この国では経費なので、既製靴は売れないとすぐ破棄します。
木型屋の仕事部屋にいくと、靴製造元から依頼された木型のサンプル、輸入靴や国内市場で売れている靴が山のように積んであり、この有様は、今でもそんなに変わっていないでしょう。
木型は、とくに手づくり靴のつくり手にとっては資産となります。
この5001番は、履く人の足データに合わせて捨寸をつけて補正して47年たった今でも現役です。

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