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2006/ Feb _ 18

17期ワーカーズ面接説明会終わる。

今日、2月18日6回目のワーカーズ17期説明会にかなりの人が集まった。今

回は遠距離からの参加が多かった。

毎年、さいごの説明会は、来期でなく来々期を視野にいれた人の方が多くな

る。

学校を出て一定期間、仕事をとおして社会の在り方を学び、自分の生き方と

照らし合わせながら、新たに生き方をリセットしたいと思いにかられて参加

する人が多い。この切実さがなくてはならない。

まだ親がかりで専門校でも行ってみようかという高校出の人は、よく話をし

て断ってしまう。それは手を働かせて自立自在に仕事を成しとげるには、ま

ず社会にふれ、既存の仕組みに疑問をもち、良くも悪くも社会に打たれ、焼

きを入れられ筋金が一本とおさないと一人での仕事は難しい。

なかには自分の力だけで、全て手当する人もいて、そのような人は、1年後、

2年後、約束どおりやって来る。このような人は必ず「もの」にしていく力が

ある。まず靴をつくる技術以前に、生きる力の強い下地がなくてはならな

い。

この生きる力の下地は男より女の強い。ワーカーズは80から90 %は女で、

工房をたちあげて仕事を着々とやりあげていくのも圧倒的に女のほうが多

い。社会、仕事で生き方を抑圧される分だけ逆に生きる力のバネになってい

るように見える。

社会、仕事は男の論理に支配されているなかで女の立場の限界を感じ、女で

あつても個が自立自在に生きる技術を手につけとする意思が働くのは当然の

なりゆきである。ここにも「ジェンダー」の問題を抱え込むことになる。

ただし手につける技術は、雇われない生き方ができ、生涯やりとおせる技術

でなければ意味をなさない。雇われないと出来ない技術、生涯にわたって出

来ない技術は手づくりの技術として意味をなさない。

このことがわからないで靴さえつくる技術を手につければ仕事ができると思

い込む人が未だにたくさんいることが理解できない。

この流れのなかで来期のワーカーズは 60%が男になった。男の方が多いのは

一時的な現象か、底流になにか変化が起きたのか、これからもこの傾向にな

るのか興味のある問題で、見定なければならないと思っている。

手仕事の技術とは、よりよく生きることが出来る技術でなければならない。

これは一貫して技術にたいするモげの見解である。

そして雇われない生き方、生涯できる技術でなければならない。

今までの靴。今の靴。とくに、これからの靴についての考えをはっきりして

おくことが肝要になる。

みるところ、この大事なことが、他の養成機関からなにも聞こえてこない。

まったく抜け落ちていて、今までの靴の域から出ようとはしない。その理由

は多くの養成校の技術をつたえる側が、既製靴の技術の技能キャリアにすぎ

ないからである。手づくり靴の何たるかを知らない、手づくり靴で仕事もし

たことのない。規格木型にフィットしていて、ただ手をかけるだけの技芸を

つくしてある靴さえつくれればいいとする態度である。

就職率 100% と喧伝はするが、6月、1年、2年と就業しているかの追跡調査

をし分析をして、実情にみあう技術改革にこころする社会的責務と使命なん

て、これっぽっちもない。

また説明会で感じとれるのは、これから靴の技術を手につけ仕事をしたいと

考える人は、これからの靴の輪郭をはっきりさせないで、なにを手につけよ

うとしているのか、良く分かっていない人も多い。

とにかく靴さえつくる技術を手につければ仕事になると思いこんでいる。こ

のことは、先に述べたように、技術を手渡す多くの靴づくり養成校も同列で

ある。

モゲワークショップは、他の多くの靴づくり養成校と同列でない点を理解し

してもらうことに話の力点をおく。一線を画したいのである。

モゲワークシヨップは、靴の概念をひとこと、靴はフイッテイングの技法と

定義する。

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靴 = フィッティグの技術である。これに尽きる。この考えを手づくり靴の

定礎とする。この上に技術構造を立ち上げていく。

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この概念をあてはめるとフィッティングもままならない既製靴の技術は、ま

ず論外となる。フィッティングは、個々人の足と歩きの差異を靴の形にする

技術となる。だから手でつくる意味が出て来るのである。

分かりやすく言うと、履く人の足がなくても靴をつくる技術と、履く人の足

がないと靴はつくらないという姿勢の違いである。

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手づくり靴を手仕事にするには、とにかくね踏み出す方位を定めなければ、

ダッチロールして失墜するしかない。その怖さを知り尽くしているから、靴

をつくる技術と仕事をする技術は別物とする多くの養成技に疑問を感じるの

ある。

手づくり靴をつくる象徴的な道具ワニで、ワニをまつたく必要としない既製

靴の技術を手渡す矛盾が、靴はつくれるが仕事が出来ない靴難民を毎年、多

量に輩出している現実に心いためている。

その怒りがワーカーズの説明会のたびに噴き出してくる。

技術と仕事は一体の技術にしなければ成らないである。モゲワークショップ

は、20年この一体化を模索し実践し、実績をつんできた。この20年の時の重

みは、たの追随をゆるさない。

手づくり靴を仕事にしたい人が「モゲ・プロセス」手中にして、さらに自分

の思いを重ね、地元にもどり工房をたちあげ、雇われないで自在に、生涯の

仕事として形にするのは本人の伎倆に負わなければならないが、その道筋を

つけ、ひとりでも多くの人を送り出せたことに、技術を手わたす責任を真っ

当できたと思っている。

いつも思うのだが、毎年説明会をとおして時代を見据え、行くべき道の方位

の誤差を修正し、これからも足と靴の良いかかわりを「健やかに、幸せに生

きる」にもとめ、技術の在り体をつきつめていきたい。

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とにかく、事実の読み取れない人の、あまりの多さに癖々している。

技術と仕事は、車の両輪で対に動かなければ前には進まない。モゲワーク

ショップは、既存の市場を拒否し、足と靴との良いかかわりに思いをはせ自

在に仕事をする自分の仕組みをを創る技術だと理解してほしい。

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午後1時に始め延々、2時間かけて話をする、そのあと1時間の問答かあり午

後4時に来期の最終説明会が終わる。

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(初稿) 02/19 am 07 : 00

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